公園などで見かける芝生は、ほとんどがノシバかコウライシバなどの暖地型芝草です。この暖地型芝草の多くは種子による繁殖は出来ず、ほふく茎が分けつし、繁殖する栄養繁殖型の芝草です。初めにほふく茎が伸び、節ができ、葉が広がり、そこから根が生えます。基本的なことですが、この事が芝生の生育にとって極めて重要な事なのです。

ZN工法は、ほふく茎を完全にほぐした状態で高圧洗浄・噴霧消毒処理をして、2枚の木綿ネットに挟んだ製品「ゴーローン」または「チガヤゴーローン」を地面に張り付け、目土を掛けます。この事により、ほふく茎は自分のもつ生育スペースいっぱいに繁茂し、それぞれから健康で活力のある根を大地に伸ばし、十分に栄養分を吸収し、活々とした新しい芝生を作ります。そのため、今までの畑から剥ぎ取っただけの芝生とは根が違うのです。

製品の名称	ネット芝ゴーローン
工法の名称	ZN工法（二重ネット芝工法）
寸法	・1.15m×46m（50㎡） ・1.15m×92m（100平方メートル）※バミューダ・あも青などはこの規格です
ロール直径	約30cm
重量	20kg
芝草の種類	・日本芝（ノシバ･コウライシバ、改良ノシバ等） ・改良バミューダグラス（419等） ・セントオーガスチングラス ・塩生芝草「あも青」 ・その他の栄養繁殖系地被植物 （チガヤ･コグマザサなど）

従来の芝生は畑によって品質にムラがありました。これは畑で生育するときの土壊などの条件によるもので、張芝後の生育差の大きな原因となっていました。
対してZN工法は、ほぐした苗芝を混合し数倍にひろげ、なおかつ土壌を洗い落とした結果、安定した高品質な製品で出荷することを可能にしました。

従来の張芝工法では、芝生の裏に土が付いていたために1㎡当たり約10kgもあり、運搬には大変な労力を必要とすると共に、土壌や芝カスなどにまみれての作業でした。
しかしZN工法で使用する「ゴーローン」はきれいなネットに包まれた商品をダンボールで梱包しており、50㎡の重さが20kg程度しかなく、清潔な環境での作業が可能となりました。また商品のコンパクト化により、現場への輸送頻度が大幅に軽減できるほか、都市部や住宅地におけるスペースの少ない現場には宅急便などを利用した小口配送も実現しました。

ZN工法は、1本が50㎡の「ゴーローン」をほんの数分で延展し、後は機械作業で目土掛けをするだけ。これにより、1人当たりの作業量が飛躍的に向上し、工期短縮に大きく貢献します。

競技場をはじめ、多目的広場などに不陸のない均一な芝生を造ることが出来ます。また、数種類の苗芝等を混合することにより、均一にブレンドされたオーダーメイドの芝生を造ることも出来ます。
また、施工現場の生育環境や使用目的に応じて最適な芝生を提供することが出来ます。

高圧洗浄により、雑草の種子や病害虫の温床である畑の土壌を洗い落とし、付着している病原菌を噴霧消毒により殺薗しております。
また、活力のある芝生ですから耐病性に優れています。したがって、張芝後の雑草や病害虫の発生がほとんどなく、省農薬管理が実現できます。

チガヤゴーローンは、天然100％の木綿ネットにチガヤの根茎が組み込まれた自然に優しい製品です。

製品の名称	チガヤゴーローン
工法の名称	ZN工法
寸法	1.15m×46m（50㎡）
ロール直径	約30㎝
重量	約20㎏
植物の種類	チガヤ

チガヤの根茎を利用するため、早期活着・早期群落を形成します。

シバの根茎とチガヤ根茎を一度に施工することができます。早く生育するシバでまず被覆が完成し、その後チガヤが広がり地面を芝生が蔽い、その上がチガヤの草地として完成します。

シバや二重ネット、コモマルチを併用しているため、緩斜面であれば法面の保護が可能です。

年3回の刈り取りを続けることで、チガヤの下層にシバが生育するチガヤ一シバ型の草原を維持することが可能です。