わが国の多くの公園緑地には、これまでノシバ、コウライシバが当たり前のように使われてきました。これは、ゴルフ場造成ブーム時に大量に生産されたノシバ、コウライシバを、流通の便宜上、公園緑地等に流用していたに過ぎません。
 在来のノシバは、自然のものをそのまま栽培しているケースが多く、品質上、十分に選抜されたものでないため、密度の高い良好な芝地をつくるには、それなりの管理作業が必要になります。
 また、コウライシバは、ゴルフ場のフェアフェイ並みの管理ができてはじめてその特性を発揮できる芝であり、管理が十分に行えない場所では、購入時のような状態(草丈が低く、密な芝)で維持することは不可能です。


■十分に管理のなされていないコウライシバ
 一方、公共緑地の維持管理作業のレベルは、予算の関係上、せいぜい年2〜3回の刈込み程度しかできないのが実情のようです。残念ながら、これはノシバやコウライシバを十分に維持管理できる作業レベルとはいえません。つまり、管理しないとキレイにならない芝が、十分管理できない場所に使われている。これが、わが国の多くの公共芝生地の実態のようです。十分な管理をしなくても、そこそこの状態を維持できる芝、こんな「省管理型」の芝こそ、今の日本の公共芝地に必要なのではないでしょうか。

 管理が十分にできる一流競技場で利用される生育の速いスポーツ芝にほとんどの芝生関係者が心を奪われていた中、ゾイシアンではあえて「生育の遅い芝」に注目していました。約10年間の長期観察の結果、芝を管理する立場で選びに選び抜いた芝、それが「ひめの」なのです。